公開日:2026年05月29日
⾼温環境での耐熱ボルト(ねじ)の引張強度の変化|実測データに基づく設計サポート
1. 高温環境での耐熱ボルト(ねじ)引張強度低下と実測データの重要性
ボルト(ねじ)を高温環境下で使用すると、常温時に比べて引張強度が低下する傾向があります。たとえば、一般的なステンレス鋼であるSUS304やSUS316は優れた耐蝕性を持ちますが、高温下では強度が下がるため、使用温度や荷重条件に合わせた強度の確認が必要です。 また、耐熱用途で使われる特殊な耐熱鋼や耐熱合金製のボルト(ねじ)であっても、温度・荷重・熱サイクル・雰囲気などの条件によって、強度低下の傾向は異なります。 ボルト(ねじ)の強度低下は破断、ゆるみ、焼きつきといったトラブルにつながることがあるため、装置の稼働停止(ダウンタイム)リスクを最小限に抑えるためには、カタログ値だけでなく、実使用環境を考慮した材質選定が重要です。
NBKでは、室内温度(RT)~800℃までの各温度帯で独自の引張試験を実施。ねじ専用治具を使用し、高温保持状態で荷重およびストローク変位を測定しています。
これらの実測データをもとに、高温環境における耐熱ボルト(ねじ)の材質選定や使用条件に関する技術相談を承っています。

※数値は測定値であり保証値ではありません。詳細は下部の免責事項をご確認ください。
試験方法概要
・試験片形状 :六角穴付きボルト・試験用サンプルサイズ :ねじの呼び:M5、長さ:25mm
・サンプル数 :各温度帯 N=3本
・試験温度 :室内温度(RT), 200℃(恒温炉)/ 400℃, 600℃, 800℃(大気炉)
・試験速度 :0.1mm/min
・評点間距離 :20mm(下側めねじ治具に 5mm ねじこみ、残りを評点間距離とする。)
・試験機 :島津製作所 オートグラフ AG-X
ねじ専用治具に試験片を取り付けた後、炉内で加熱し、荷重およびストローク変位を測定。

試験用治具

試験状況(恒温炉)

試験状況(大気炉)
2. 実測データに基づいた「耐熱ボルト(ねじ)」の個別選定・技術相談
高温環境におけるボルトの挙動は複雑で、カタログの数値だけでは適切な材質選定ができない場合があります。NBKでは、以下の材質について室内温度(RT)から800℃まで、設計の裏付けとなる独自の引張強度実測値を準備しております。
単なる数値の提供にとどまらず、お客さまの使用環境や設計条件(想定温度・負荷・熱サイクルなど)を詳しく伺ったうえで、実測データに基づいた最適なご提案をさせていただきます。
| 対象品番 | 材質 | 強度区分 | 項目 | 室内温度 (RT) | 200℃ | 400℃ | 600℃ | 800℃ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| [MPa] | [MPa] | [MPa] | [MPa] | [MPa] | ||||
| SNSU-M5-25-AT | SUH660 (A286相当) |
- | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% | |||
| SNSX-M5-25-88 | SUS316L HiMo | 8.8 | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% | |||
| SNSLG-M5-25 | SUS316L | 10.8 | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% | |||
| SNSS-M5-25 | SUSXM7 (SUS304相当) |
A2-70 | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% | |||
| SNS-M5-25-EL | SCM435 (無電解ニッケルメッキ) |
12.9 | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% | |||
| SNSTG-M5-25 | Ti-6Al-4V (64チタン) |
- | 引張強度 | *** | *** | *** | *** | *** |
| 減少率 | 100% | ***% | ***% | ***% | ***% |
※数値は測定値であり保証値ではありません。詳細は下部の免責事項をご確認ください。
表にない材質についても、これまでの知見をベースに最適な解決策を一緒に考えます。お気軽にご相談ください。
3. 耐熱ボルト(ねじ)の材質選定における技術相談の実例
高温環境における材質選定は、温度・荷重・環境など複数の要因が重なるため、選定基準が明確になっておらず、選定が容易でない場合があります。 特に以下のようなお悩みに、NBKは最適な選定をご提案してきました。今までの実績、試験によって得たデータを基に、お客さまの設計をサポートいたします。高温環境での耐熱ボルト(ねじ)の選定にお悩みの方は、ぜひご相談ください。
Q1.高温環境で使える材質は何ですか?
Q2.500℃(大気)環境で使用できる耐熱ボルト(ねじ)は何ですか?
Q3.室温~400℃のヒートサイクルがある環境で使用する場合、室温と比べて強度低下が少ない材質は何ですか?
Q4.非磁性で、300℃環境でも使用できる材質はありますか?
Q5.64チタンのねじを600℃で使用したところ、大きく変形しました。600℃でも変形しにくい材質はありますか?
Q6.高温環境では、どの値を基準に材質選定すればよいですか?
Q7.常温で高強度の材質であれば、高温でも有利ですか?
Q8.400℃環境では、チタンと耐熱鋼のどちらが適していますか?
Q9.締付けトルクの設定は、常温時と同じでよいですか?
Q10.高温環境で使用するねじを選定する際は、強度だけを考慮すればよいですか?
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免責事項
・本データの利用によって生じた一切の損害、損失、不利益等に対し、一切の責任を負いません。
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・掲載内容の誤記・脱字、最新情報、最新規格へのアップデートの遅れによる損害については責任を負いかねます。
・試験結果は参考値であり、保証値ではありません。
・使用環境上でかかる外的要因は考慮しておりませんので、実際の使用環境でご使用いただけるか十分ご確認ください。

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